前回の記事(システム屋:製造業との違い)では一見同じように見える他の製造業との違いについてお話しました。さて今回はこちらもよく似ていると言われている建築業との違いについてお話したいと思います
システム構築では「基本設計」→「詳細設計」→「開発/テスト」→・・・・と段階を追って成果物を積み上げていくことから、建設業に例えられることがあります。
しかしシステム構築作業が建設業と決定的に違う部分があります。それは「どのあたりまで進んでいるのか、ユーザーにはイメージできない」ということです。建設業であれば現在の進行状況(例えば基礎工事が終わり建物が建てられあとは内装だけといった状況)はユーザーが見ても判りますが、システム構築ではXXXフェーズまで進んでいるということは理解できても具体的にどこまで進んでいるのかをユーザーは理解できないのです。
このことがどんな悲劇を生むか判りますか? そうプロジェクト終盤での大幅な仕様変更です(涙)
建物の建築作業において、さすがに「後は内装だけです」という状況でユーザーが「1階の天井をもう少し高くしてほしい」という要望を言い出すことはないと思います(あるかもしれないけど)
この問題は非常に昔からシステム屋を苦しめていて、プロトタイピングなどの対応方法が生まれましたが決定的な解決策はいまだにない状況です。
システム構築を担当している当事者は日々の作業を行うことで、「どのあたりまで進んでいる」「大枠ではもう変更受けられない」といったイメージができていると思いますが、そんなことはユーザーには伝わりません。
ですので、ご自身で「今後はXXXのような変更はできくなる」といったことをイメージし、進捗報告などの場を使ってユーザーにもしっかりと何度も伝える必要があります。そうでないと悲劇が・・・・
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