前回の記事でパート図による進捗管理の重要性について書きましたが、仮にクリティカルパス上のタスクに遅延が発生したらどうすればいいのでしょうか?
後続タスクに人を突っ込んで予定より早く終わるようにする?
プロジェクト内の要員調整でそれができるならある程度パフォーマンスが予測できるので成功の可能性はあります。しかし、プロジェクト外から人を連れてくるのはあまりお勧めできません。
(詳しくは「ブルックスの法則」参照してね)
では、どうすればいいのでしょうか?
タスクの依存関係について見直す
タスクの依存関係について見直すことでスケジュールをオンスケにもっていける可能性があります。「そんな魔法みたいな」と思うかもしれませんが、これは本当です。例を挙げますと・・・
タスクEEEが予定の3日より遅れて5日かかることが分かった。

タスクEEEの完了に依存しているHHHのタスクで本当にEEEに依存している作業とそうでない作業を分割しタスクを分割してみると、本当にEEEに依存している作業はHHHの中の一部(HHH-1)のみで、その作業は1日で終わる見込みであった。

これでめでたく遅延前のスケールと同じ日数で作業が完了できるようになりました。
また、現在遅延しているタスクを分割するというケースもあります。

「だったら最初からそう書いとけよ!」と思うかもしれませんが、最初にプロジェクト全作業の依存性を正確に把握してパート図を作ることはかなり難しい(ってか不可能)ので、最初はある程度の依存関係を元にパート図を作成し、問題が発生しそうになったら改めて細部の依存性について見直してみるというのが現実的なアプローチになります。
ね、パート図便利でしょう?(笑)
パート図を使い慣れている方には「何をアタリマエことを」とお感じになると思いますが、パート図に不慣れな方はこのツールの効果を感じていただきパート図活用へのモチベーションに繋げていただければ幸いです。
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