「仕事を人に任せられない人はダメ」というけど・・・

以前、仕事を人に振れない人という記事を書きましたが今回はちょっと違う話。

世の中の成功者からよく聞く言葉に「仕事を人に任せられない人はダメ」というのがあります。
確かに自分一人の力は限られていますし、より大きなビジネスを実現しようとすれば信頼できる人に自分のやってきた仕事を任せる(託す)のは必要なことだと思います。

しかし、システム屋でプロジェクトをベースに仕事をしていると、自分の仕事を完全に他の人に任せるのには躊躇してしまいます。なぜなら万年人手(特に仕事を任せられるような人)不足のこの業界では仕事を任せた人が簡単に他の仕事に引き抜かれてしまうからです。
その人の成長にも貢献すると思い自分の仕事を丁寧に任せた後、部長に呼ばれ「悪い、XXXプロジェクトトラブってて〇〇くんそっちに回すからよろしく」といわれる。そして〇〇くんは泣きながらトラブルプロジェクトへ引き抜かれていく。
こんな事を何度もされては怖くて「完全に人に仕事を任す」なんて事は出来ないので、プロジェクトマネジャとしては全ての仕事にちょっとずつ首を突っ込まざるを得なくなる、といった具合です。

冒頭の「仕事を人に任せられない人はダメ」って言う人って、恐らく社長さんのような人事権がある人ですよね? そうであれば自分の仕事を安心して他の人に任せられます。だって任せた人が他の仕事に引き抜かれること阻止できるのですから。
でも、しがないサラリーマンのプロジェクトマネジャは、優秀な人員が引き抜かれる恐怖と戦いながら、プロジェクトのタスクを確実にこなしていかなければならないので「完全に仕事を任すこと」に躊躇せざる得ないのですよ・・・。

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