お客様要件として明確になっている部分以外に、システムを構築するために定義しなければならない要件は色々あります。(非機能要件など・・・) この時に便利に多用される言葉が「現行踏襲」という言葉ですが、システム屋としてはこの「現行踏襲」という言葉の怖さを認識しておく必要があります。
「現行踏襲」という言葉の怖さ
・そもそも本当に「現行踏襲」でいいのか?
構築システム対象システムに関するその他の要件を、よく検討した上で結果的に「現行踏襲」となったのであればOKなのですが、通常「現行踏襲」という言葉は “思考停止状態” 時に使われる言葉です。ですので「現行踏襲」で進めていくうちに問題が顕在化すると「そこは現行踏襲しちゃダメでしょう!」という、ある意味 “梯子外し” のな一言がご担当者から浴びせられることもあります。(あー、怖い)
・「現行」は誰が知っているの?
お客様ご担当者が「現行システム」を把握していないケースもよくあります。(担当者変わった、ドキュメントがない/最新じゃない・・・)そうであれば、
「現行踏襲」=「不明確な要件」
となり「現行」を明確にするために多大な工数を消費してしまうというケースもあります。
「現行踏襲」はお客様ご担当者側にもベンダー側にも都合の良い言葉であることから、よく使用されますがリスキーかつ注意が必要なキーワードであることを認識してください。
コメント