既製品のソフトウェアを使うってことは・・・

多くのシステム開発では、通常開発基盤として様々な既存のソフトウェア(ミドルウェア)を使用します。
言い換えると、システムの開発環境は
・OS
・RDBMS
・開発ツール
等、ベンダーが提供する様々なソフトウェアを組み合わせて構築しますよね。

さて、通常それらの「ベンダーが提供するソフトウェア」には使用料金(ライセンス料金)が必要であり、ライセンス料金は、最初に支払う初期料金だけでなく、多く場合は1年毎など「定期的なライセンス料金」の支払も必要です。

メーカーが要求する「定期的ライセンス料金」は、
(1) より良くするための改善や新機能追加
(2) サポートサービスの維持
(3) セキュリティ対策(パッチの作成/配布)
(4) ユーザーに向けた情報提供
などにかかる費用としていただいているわけですが、「定期的ライセンス料金」の支払に納得がいかないユーザーがいるのも事実です。

ウチは新機能なんかいらない
納得がいかないユーザーの言い分はこうです。
・今の機能に不満はない。新機能なんて必要ない
・サポートサービスなんて利用したことがない
・オンプレで使用しているので細かいセキュリティ対策など不要
などなど、確かにそういうお客様については機能改善を最小限にして、セキュリティ対応もそこそこでいいので “「定期的ライセンス料金」を最小化してほしい” というところなんでしょうね。

既製品を使用するメリット/デメリット
仮に「我々に有益な機能改善やセキュリティ対応でないなら、お金を払いたくない」という気持ちもわからなくないですが、そう考えるのであればそもそも既製品のソフトウェアを利用すべきではありません。
既製品のソフトウェアを使用することは、以下のメリットを享受する代わりにその下のデメリットも受け入れるということです。
(メリット)莫大な開発費用を利用者で分担することでソフトウェアの様々な機能を安く利用できる
(デメリット)利用ユーザー全員で共有するソフトウェアであることから、ユーザ個別の要件は受け入れられない

一般的に「メリットは受け取るけど、デメリットは受け入れない」というのは通らない話ですよね。

どうしても個別要件を押し通したいなら、既製品のソフトウェアを使わずに同様の機能を独自開発するしかないです。そうすればいくらでも個別要件を押し通せますよ。ただし、費用は莫大になりますが・・・

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