お客様でこんなに違う6:お客様内の社内調整

今回お話したいのは以下の2点です。
・ お客様の社内調整が進まずシステム開発が頓挫することがあること
・ この「社内調整」作業を外部ベンダー(あなた)に振られることがあること

詳細を説明しますね。

我々システム屋はお客様のご要望に従いシステムを開発するのですが、ご要望を実装するためのは当開発プロジェクトをご担当いただく部門とは違う部門の協力が必要な場合があります。例えば、今回開発対象の画面内に「他部門が管理しているシステムの情報を表示してほしい」と要望されたケースなどです。あなたが開発担当としてこのご要件に対応する場合「情報さえもらえればシステム的には簡単」と判断して当該追加要件を簡単に了承してしまい、後でとんでもないトラブルになるケースもあります。

あなたが当該要望を了承した前提としては「必要な情報がスムース提供されること」です。
しかし、情報をご提供いただくためのは対象部門が快く(「仕方なく」でもいいのですが)ご協力くださること必要となるのですが、予想外にご協力いただけない場合もあります。
理由はさまざまですが、
・ 忙しくて人員を割けない
・ 部門として対立構造にある
・ 事前の相談がなかった(のでヘソ曲げた)
などなど・・・

このような状況になってしまった場合、どなたかに協力いただくべき対象部門との調整を行っていただく必要がある訳ですが、あなたはこの「お客様社内の調整」は誰の担当だと思いますか? 多くの方は「お客様のどなたかエライ人が担当すべき。少なくとも我々開発ベンダーではない」と思ったのではないでしょうか?

しかし、お客様によっては、この調整作業を「開発ベンダー(あなた)の担当」と考える方もいます。だって「調整事はメンドクサイくてやりたくない」し「相手部門に借りを作るのはイヤ」なので。そもそも他部門の情報を表示する機能を了承したのは開発ベンダーでしょ!

こうなると大変です。当然開発ベンダーであるあなたが対象部門との調整を行うことは大変難しいので、自社の営業や上席の人などを巻き込んで、何とかお客様社内でご調整いただけるように、もしくはそもそものご要件を撤回いただくように、タフなネゴシエーションが必要になってしまいます。

もちろん率先して社内調整に動いてくださるお客様の方が大多数ですが、そうでないお客様もいるということの認識していないと思わぬところでトラブルに遭遇してしまうケースがあることも認識してください。

また、今回のような社内調整に限らず「システム的には難しくないご要件」だとしても「システム化以外の要因で実現が大変難しい要件」もありますので、「お客様ご要件の検討」においてはシステム化以外の部分についても十分に配慮をするようにしてくださいね。

補足)
社内調整を嫌がるお客様の特徴としては、(メガバンクなど)会社が合併を繰り返している場合があります。かの有名な「IT業界のサグラダファミリア」もシステム的な難易度というより、それを取り巻く様々な状況がそうさせている気がします ┐(´~`)┌

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